数ミリの修正に、何往復する?
AIが作ったデザインの文字を、少し右へ動かしたい。指示して、結果を見て、違っていたらもう一度頼む。
それなら、自分で動かした方が早い場面もありそうですよね。

私は、こうした指示・確認・比較・再修正の手間を、仮に「生成負荷」と考えています。生成が速くなれば案も増えるけれど、選んで確かめる時間までなくなるとは限らない。
もちろん、AIが一度で直してくれるなら、それで構いません。どちらも選べる方が便利なのでは、と思うんです。

今まで覚えたことは、どこに残る?
画像や音楽、3Dモデルまで、AIで形にしやすくなってきました。専門的な制作に気軽に挑戦できるのは、歓迎したい変化です。
でも、自分が培ってきた作曲や3Dモデリングの技術を思うと、少し複雑。「あの苦労は何だったんだろう」と、途方に暮れることもあります。これは、けっこう悔しい。
そんなときに考えたのが、作れたものを、自分の思うところまで仕上げられるかでした。
例えば3Dモデル。正面は綺麗でも、模様が伸びていたり、別の角度から見ると形が気になったりすることがあります。
不完全さが味になることもあります。ただ、ゲームや商用素材にするなら、形やデータの構造、動かしたときの見え方も気になる。ソフトを扱えれば、そこを自分で確かめて修正できます。
模様が伸びているなら、UVを確認する
形状を変える前に、画像を立体へどう配置しているかを見る方法があります。BlenderのUV編集では、その配置を移動・回転・拡縮できます。形を直す操作とは別の部分です。
参考:BlenderのUV編集
音楽でも、ライブで手拍子をしてほしいなら、ドラムのリズムやアクセントを少し変えて試したくなるかもしれません。「もっと盛り上げて」と頼むだけでなく、狙った部分を自分で聴き比べる。
MIDIや楽器ごとのトラックがあるかで、触れる範囲は変わります。そういう仕組みを知っていることも、今までの経験の使い道になりそうです。

ソフトを知ると、別の近道もある
制作を効率化する方法は、AIだけではありません。
例えばIllustratorの変数機能では、CSVやXMLを使って文字や画像を差し替えられます。同じレイアウトで名前や商品だけが違うなら、毎回全体を生成しなくてもいい。
同じデザインで、名前や画像を差し替える
イベント用カードの名前や、商品紹介バナーの画像をデータで差し替える、といった使い方が考えられます。文字の長さや画像の収まりは、出力後に確認したいところ。
こうした知識があると、AIにどこまで任せるかも変わりそうです。生成した案をソフトで仕上げるなど、組み合わせ方を考えられるから。
私は、ソフトや専門分野の知識を幅広く持つことが、AIにすべて任せる制作との違いにもなるのではと考えています。
全部覚えてから、でなくてもいい
とはいえ、最初から全機能を覚える必要はないと思っています。まずAIで形にして、気になるところを直す方法から調べてみる。
触るうちに、どんなデータを変えているか、なぜ結果が変わるかも少しずつ分かってくる。形と質感、音の処理、データの構造などの考え方は、別の道具にも持っていきやすそうです。

将来は細かな調整もAIが自然にやってくれるかもしれません。それでも、自分で触って生まれる発見や、作り込む楽しさは残る気がします。
AIで形にして、必要なことを学び、作業ごとに使い分ける。 今までの経験を捨てるより、使う場所を探していきたい。これまで手が届かなかった表現にも、挑戦してみたいですね。
皆さんは、AIに任せたいところと、自分で作り込みたいところを、どう分けていますか?
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AUTHOR

SHIZUYA
Creative Developer / Designer / Musician
フロントエンド開発、3D表現、AI活用、音楽制作などを横断しながら、美しく機能する体験を追求しています。



